魚料理

  
バルセロナは、地中海沿いの街なので、
当然、新鮮な魚介類が豊富にあるわけです。
メインは、やはり魚料理になるわけですが、これがまた、絶品です。

フランスのように、難しいソースなんかはかけないし、
イタリアのように、にんにくもあまり使いません。
ただ塩焼きした(だけに見える)ものです。
この塩加減が、塩辛すぎず、さっぱりしていて、うまいのです。

タラの塩焼きの横に、焼いたトマトが添えてあるだけの料理もありました。
これは、タラの身の上に、自分のナイフとフォークで
トマトの果肉を、ぐちゅぐちゅ混ぜながら食すんだけど、
実にあっさりしてて、うまいのです。

日本では、塩焼きにした魚って、醤油で食べます。
洋風にするには、ソテーしたり、ソースを作ったり、
って概念がありますが、何てことはない。
レモンと焼いた完熟トマトを添えるだけで、しっかり洋風になるわけです。

サラダも、ワインビネガーとオリーブオイルのみが、カタラーニャ風。
え?こんだけ?てのが、素材を楽しませてくれて、うまいのです。
わたしゃもう、シーザーズサラダは卒業しました。

さて、スペイン料理と言えば、パエリアが有名です。
でも実は、これはあまりおいしくありませんでした。
味が濃すぎて、米料理ではなく、やっぱおかずなわけです。
だから、パエリアを食べるための、白飯が欲しくなってしまいます。
やっぱ日本で食べる日本人向けパエリアのほうが、おいしいのですよ。

ある店で、ウエイトレスに魚料理を推薦してもらった時のこと。
普通は、2つか3つ推薦してくれて、その中から選ぶけど、
彼女は、ひとつしか指差さないのです。
推薦してもらった以上、注文しなくてはならないのが、オキテです。
で、不安ながらも、注文し、出て来たモノにびっくらこいきました。
なんと!「具なし焼そば」が、てんこもりなのです!!



どうしてこれが魚料理なのか??しかし、一口食べて、感動しました。
どう見ても焼そばの色だけど、焼そばの味はしません。
味は、何ともあっさりしていて、コクがあります。
添えてあるアリオリソース(マヨネーズ)で和えると、
また違うマイルドな味になって、不思議な味なんだけど、うまいのです。

これは、「フィデウア」という、カタルーニャの名物料理のようですな。
3センチくらいに折った細いそうめんみたいのを、
ブイヤベースの汁で煮たのかな?おじやに通じるおいしさでした。

スペイン料理屋に行って、焼きそばのようなものがあったら、
一度挑戦してみて下さい。なかなかのものですよ。

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